10番極太麺、背脂にんにく焼きそばの魔力／服部建仁さん推し「やんちゃ」

文・写真　熊谷真菜（日本コナモン協会）

やきそば三賢人のおひとり、服部建仁さん推し麺は「やんちゃ」さん。大阪市平野区の住宅街にある知る人ぞ知る名店です。服部さんの勝負服には必ず「やきそば」の文字が入っているんですが、きょうはウチワもご持参くださいました。

服部さんがこよなく愛するやんちゃの2代目、坂上さん。コメディアンの坂上さんからの連想で、お客さんからは「ジロー」さんと呼ばれています。
創業2000年、初代が9年お店をされていて、ジローさんが跡を継いで15年。
子どもの頃から、おやつも近所に食べに行ってたというほど、やきそば大好き少年だったジローさん。この15年でお母さんから受継いだ鉄板技にも磨きがかかります。

推し麺ポイント

どこがすごいんか、服部さんにうかがいました。
「まず、高井田ラーメン系中華麺の今里麺10番のゆで麺！　生麺からゆでて、洗って、しめて・・というそれだけのことですが、これができてないお店って多いんですよ。
次に焼き方、鉄板全面に麺を広げてしっかり焼く。塩崎さんのおっしゃる通り「炒麺＝チャオメン」じゃないとね。
これもそれだけのことですが、手間のかかることなんで、できてるお店は少ないと思いますよ。ジローさんは野菜がおいしくなるよう、麺をのせて、蒸すように焼かれます。

要チェック

10番極太麺、背脂にんにく焼きそばの魔力！の解説動画↓

そして、昆布、サバ節、ウルメイワシ、カツオ節の濃いめのだしを何回もかけて蒸しながら焼く、今里麺を生かす焼き方がポイント！
こちらを知って1年半ぐらいですが、もう10回は来てると思います。三重県四日市に住んでるんで、車ですぐですから（笑）。」

理論派のジローさんが付け加えてくださいます。
「僕らのお仕事って、水分をとばす仕事なんです。でも、やきそばの焼に特化してしまうと麺がボソボソになってしまう。その麺に直接ソースを当ててもおいしくないんです。
焼きそばって普通、味が4層やと思うんですよ。麺、ソース、具材、油。うちの焼きそばはそこにだしが入って5層。服部さん、いかがでしょう（笑）」
「この業界が大阪の底上げになって、全国の底上げになって、やきそばがもっとラーメンぐらいに20年後30年後40年後50年後、なってれば嬉しいなって、そんな気持ちで毎日焼いてます」

達人の推し麺

今里麺の焼きそばに、しょうゆ漬け背脂トッピングという濃すぎる焼きそばですが、一度食べたら、ほかのは頼めなくなってしまうくらい、クセになるうまいやきそばです。
服部さんの「ウマウマウーです」（やきそばの達人、小野瀬さんの決め言葉）
もうかがえて、私も超満足でございました。

お好み焼き　鉄板焼き　やんちゃ

〒547-0034 大阪府大阪市平野区背戸口４-２-19-109
TEL.06-6701-1199

やきそばの達人／服部建仁さんのProfile

大のゲーセン好き。若かりし頃から全国各地のゲーセンを行脚しゲーム三昧のスタイルが、富士宮やきそばと出会ったことで焼きそば行脚にのめり込み、現在に至る。
休日は各地の焼きそばを食べ歩き、仕事の日は自宅で自作焼きそばを研究しつつ毎日3-6玉、いつの日か小野瀬さんと焼きそば対決するのが夢。※審査員は塩崎さん
主に東海圏と関西圏を中心にmgmg活動中、車で片道6時間くらいなら近所です。
X(旧Twitter)アカウントは @JMP_marumie