心から粉モンをアイするコナビト大紹介!issue.1
石毛直道
日本コナモン協会理事、民族学者。 昭和12年、千葉県生まれ。 京都大学文学部史学科考古学専攻。在学中は探検部に所属しトンガ王国などに行ったことを契機に考古学から文化人類学に転向。昭和49年、国立民族学博物館助教授などを経て、平成9年館長に。食に関する著作は、「食生活を探検する」、「世界の食事文化」(編著)、「食いしん坊の民族学」、「ハオチー!鉄の胃袋中国漫遊」、「魚醤とナレズシの研究」(共著)「文化麺類学ことはじめ」、「石毛直道の文化麺類学・麺談」(編著)「食の文化地理 舌のフィールドワーク」など多数。
B級グルメグランプリの会場で、テレビ取材を受けておられるところ 女優の三林京子さん、日経食奇行記者の野瀬さんとともに 八戸のせんべいカフェで、先生にすすめられ、大食軒酩酊 石毛先生のそばに、サインさせていただきました。
 私がコナモンとの関わりを意識的にもつようになったのは、立命館大学の卒論のテーマにたこ焼きを選んだときだと思います。20年以上昔のことになりますが、今のようにグルメというのは一部のマニアックな愛好家をさしていましたし、食育はおろか、食文化という言葉さえ、一般には存在しませんでした。たこ焼きのルーツを明らかにしたい・・という思いをゼミの教授に伝えたとき、唖然とされたものです。それでも私には、これでいけるという確信がありました。なんといわれようと、自分の言葉で、自分の調査で情報を得ることができれば、論文は書ける。意外にも自信があったのです。

妙な自信の背景に、実は食をテーマに世界を食べ歩いている石毛先生の研究がありました。鉄の胃袋をもち、料理もシェフの腕前、ダンディで、ユニークで、とっても繊細で。とにかく魅力的な研究者、石毛直道先生は私の憧れの先生でした。 幸いなことに、師事していた多田道太郎先生は石毛先生の先輩でもあり、共同研究のお仲間でもあったので、たこ焼きの鍋について、先生にインタビューすることができました。もうドキドキのギチギチ状態、先生のお言葉にただただ、うなづいているだけだったと思います。

初めての著書『たこやき』を出して、先生にお送りすると、なんとラオスのたこ焼きに似た食べ物屋台のお人形を送ってくださいました。10年間がんばった私にとって、何よりのご褒美でした。以来、先生に弟子として認められたような錯覚で、いつもいつも先生のことを敬愛してやまないのです。

もっと先生ご自身のことを書こうと思っていたのですが、先生の著書は多すぎて、しかも麺に関する研究だけでもたいへんなもので、みなさんすでによくご存知だと思います。日本人が食本来のすばらしさ、食文化に学ぶべきことを自覚するずっと前から、食をみつめてきた、それが先生のすごさです。

協会を設立したとき、「コナモンの定義はあわてないでいい」とおっしゃってくださいました。先生に見守っていただきながら、コナモン道を究めていきたいと思います。

文:熊谷真菜